2015年7月28日火曜日

Windows 10 に搭載される 新しいブラウザ Microsoft Edgeについて

Windows 10 に搭載される 新しいブラウザ Microsoft Edgeについて





Windows 10 に搭載される、新しいブラウザ
Microsoft Edgeについて、個人的な視点で
IE11との違いについて、簡単に調べて見ました。


免責事項:
2015-07-23時点の、Windows10 Insider Preview Build10240を元に調べています。
まだ、正式にリリースされていないので、今後変更される可能性が多々あります。
内容に間違いがあるかもしれませんので、自己責任でお願いします。



Microsoft Edgeの新しい機能を紹介したいところでは、ありますが
企業で使う業務用の自社開発系のWebシステム利用の視点で
IE11との違いを見てみました。

※Windows 10には、IE11も搭載されています。業務用の既存Webシステムは、IE11を継続して利用することで、問題は無いと思いますが。。。

Microsoft Edgeは、インターネットの最新のWebサイトをクールに素早く表示したり、

ササッとメモを書き込んだり、
シェアしたり、
リーディングモードに切り替えて
広告等を除いた本文だけを読みやすくしたりと、
次世代を担うにふさわしい、クールなブラウザです。



まずは、所感から。
IEの次世代ブラウザである、Edgeですが、IEの流れを汲みつつも、IEで培ってきた
独自の技術、拡張とは距離をおき、Web標準への準拠から一歩前に進めて
最近のモダンなブラウザたち(Google Chrome,Firefox,Safari)との親和性を高める路線に
変わっていると思います。
※Edgeのレンダリングエンジンは、IEの流れを汲むMicrosoft純正のTrident(mshtml.dll)から、派生したEdgeHTML(edgehtml.dll)です。

それを証明するように、ユーザー エージェントは大きく変わり、もはやIEの痕跡がありません。

Microsoft Edgeのユーザー エージェント

Mozilla/5.0 (Windows NT 10.0) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/42.0.2311.135 Safari/537.36 Edge/12.10240

IE11のユーザー エージェント
Mozilla/5.0 (Windows NT 10.0; Trident/7.0; Touch; .NET4.0C; .NET4.0E; Tablet PC 2.0; rv:11.0) like Gecko


ざっと、違いをまとめてみました。
IE11Edgeの違い
詳細
ユーザーエージェントが別物
IEとは、まったくの別物
Edge
Mozilla/5.0 (Windows NT 10.0) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/42.0.2311.135 Safari/537.36 Edge/12.10240

IE11
Mozilla/5.0 (Windows NT 10.0; Trident/7.0; Touch; .NET4.0C; .NET4.0E; Tablet PC 2.0; rv:11.0) like Gecko

IEであるかどうかを判定するロジックで影響がでる。
Edge
には、一般的なIE判定に使う処理が通用しない。
セキュリティゾーンの区分がなくなり、
インターネットのみになった
IE11では、インターネット、ローカルイントラネット、信頼済みサイト、制限付きサイトのセキュリティゾーンがありましたが、Edgeでは、インターネットゾーンしかありません。
他のブラウザ(Google Chrome/Firefox)と同様に
区分自体がありません。



メッセージボックスがポップアップ表示されない。
画面中央に、表示され背景部分がグレーアウト
javascript:alert等で
表示されるメッセージボックスのデザインが変わっています。
IE11
では、キャプションバーをドラッグすれば、ウインドウの表示位置を調整出来ましたが、Edgeでは中央に表示され、ドラッグで移動することは、出来ません。
ポップアップウインドウで
アドレスバーを非表示にする事ができない
IE11では、ローカルイントラネット等に
そのサイトを追加することで
アドレスバーを非表示にしたポップアップウインドウを表示可能だった。
※ポップアップウインドウに表示されるページが見きれるか、スクロールバーが表示される可能性あり
ポップアップウインドウで
window.resizeBy
window.moveTo
window.moveBy
が動作しない
IE11では、ポップアップウインドウの場合は、可能だったがEdgeではできなくなった。
Window.resizeTo
は、動作する。
※ポップアップウインドウの位置をmoveToなどで制御していると、影響あり
手動で、ウインドウのサイズや位置を
マウスで変更すれば良いのかな。
window.showModalDialogが動作しない。
IE11でも、サポートされていませんが
互換モードでは、動作可能でした。
showModalDialogを利用していると表示されない。
ActiveXが動作しない
ActiveXは、動作しない。
Flash
PDFビューワーは、Edgeに組み込まれているので、表示可能
Browser Helper Objectが動作しない
ブラウザ拡張、Googleツールバー等で利用されているBHOが動作しない。
Javaが動作しない
Javaは、動作しないので
JRE
が必要なJava Appletを利用しているサイトは、動作しない。
VBScriptが動作しない
IE11でも、サポートされていませんが
互換モードでは、動作可能でした。
ClickOnceNo-Touch Deploymentが動作しない
.netアプリ(サーバーサイドでは無い)Webアプリをシームレスに連携する仕組み。Webシステムと旧来のクラサバのいいとこ取りの仕組み
Edgeでは、.netアプリがシームレスに起動しない。
Silverlightが動作しない
Silverlightは、動作しません。
ドキュメント互換モードがない
(古いIEのレンダリングモード)
IE11には、ドキュメント互換モード11/10/9/8/7/5がありました。
Edge
では、表示が崩れる場合があります。

参考:
Microsoft Edge Team Blog
http://blogs.windows.com/msedgedev/2015/05/06/a-break-from-the-past-part-2-saying-goodbye-to-activex-vbscript-attachevent/

http://blogs.windows.com/msedgedev/2015/02/26/a-break-from-the-past-the-birth-of-microsofts-new-web-rendering-engine/

IE独自API(Edge非互換)リスト
https://gist.github.com/MSEdge/63a18da22c1da2639b1a

その他:
コマンドラインから、Edgeを起動する方法
microsoft-edge:
で起動できます。
また、指定したURLを開く場合は、
microsoft-edge:http://tunemicky.blogspot.jp/
のように指定します。



以上です。